投資関連のおすすめ節税3選!長期投資に必須。番外編も。

投資基礎

「投資を始めて運用益が大きく出ています。」

2020年からの株高でこんな人も多いと思います。

しかし、投資の運用益について回るもの、それが税金です。

株式投資で得た利益や配当金、預貯金の利子、投資信託の分配金には、20.315%の税金が課されます。

長期投資でせっかく運用益がでても20%も税金で取られちゃうのか・・・。そんなのやだ~!

ご安心を!ちゃんと国がお得に運用できる制度を作っています。

国は国民に投資を始めて老後資金を自分で作ってほしいと思っています。

(逆にいうと老後の面倒を国が見切れないという時代がすぐそこまできているのです・・・)

今回は投資関連で押さえておきたい節税制度3選を紹介します!!

投資関連で押さえておきたい節税制度3選


1.つみたてNISA

2.iDeCo(個人型確定拠出年金)

3. ジュニアNISA

まず比較表から載せます。

それぞれの特徴についても後で詳しく説明します。

比較項目 つみたてNISA iDeCo ジュニアNISA
投資金額40万円/年(33,333円 /月)14.4万円 ~ 74.4万円/年
(12,000 ~ 62,000円/月)
80万円/年 x 子どもの人数
(66,666円/月 x 子どもの人数)
投資期間20年60歳まで2023年まで
(子供が20歳まで非課税)
節税効果 投資の運用益投資の運用益
支払い時の所得からの控除
受取時の所得控除
投資の運用益
申込難易度証券口座が必要勤務先の証明書が必要 親・子どもの
銀行/証券口座が必要
制度特有の手数料なし あり
年金基金へ初回約3000円
口座管理手数料月約200円
受取の振込手数料約400円
なし
解約の制限なし60歳まで原則不可 2023年まで不可

つみたてNISA:投資で得た運用益が非課税となる

つみたてNISAで運用益に税金がかからない

つみたてNISAは投資で得た運用益に税金がかかりません。

例えば、100万円投資して120万円になったとすると、通常20万円の運用益に対して、

20万円 x 20.315% = 4.063万円 (40,630円) の税金がかかります。

つみたてNISAならこれが免除となり、20万円すべてが利益となります。

・つみたてNISAは運用益に税金がかからない。

つみたてNISAの限度額と期間

毎年40万円まで投資可能で、投資した年から20年間運用できます。

つまり20年間の運用益に対する税金がかかりません。

これはつみたてNISAを開始してから20年というわけではなく、各年の投資額がそれぞれ20年間非課税ということです。

下記の図が分かりやすいです。つまり今から10年後に投資した額は30年後まで、15年後に投資した額は35年後まで非課税ということです。

つみたてNISAの非課税
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/about/tsumitate/overview/index.html

・つみたてNISAは毎年40万円まで投資可能で、投資した年から20年間運用できる。

つみたてNISAの始め方

つみたてNISAをするには証券口座への申し込みとつみたてNISAの申し込みが必要です。

証券口座を持っている方は、すぐにつみたてNISAに申し込めますし、持っていない方も証券口座の開設と同時に申し込めますので簡単です。

特にSBI証券楽天証券などのネット証券ならすべてオンラインで完結し、とても簡単です。

・つみたてNISAをはじめるならネット証券がおすすめ

つみたてNISAのシミュレーションをしてみよう

長期投資のシミュレーションは金融庁や証券会社等のサイトで簡単にできます。

資産運用シミュレーション

20年間つみたてNISAしたとして利回りを5%ととすると、

元本が800万円、最終評価額が1370万円となり運用益は570万円です。

つみたてNISAの節税効果は、

   570 万 x 20.315% = 約 115万円 となります。

しかも非課税は各年ごとの投資に対して20年なので、投資期間を伸ばせばさらに増えます。

つみたてNISAシミュレーション
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/moneyplan_sim/index.html

iDeCo:投資運用益非課税に加えて所得税も控除

投資の運用益非課税と所得控除で一石二鳥三鳥

iDeCoは投資で得た運用益に対して税金がかからないだけでなく、掛け金が所得から控除されるというメリットもあります。

あなたの状況によって掛け金の限度額は変わりますが、一般的な会社員の所得控除額を年収600万円として計算してみると・・・

企業年金なしの会社の方で年間約5.5万円、確定拠出年金ありの会社の方で年間約4.8万円、確定給付年金ありの会社の方で年間約2.8万円の節税になります。

iDeCoの所得控除
https://www.mizuhobank.co.jp/retail/products/ideco/merit/index.html

さらに受給時に所得控除を受けられるなど60歳以降の受取時も税制優遇が受けられます。

年金の足しにもなり、まさに一石三鳥です。

iDeCoのメリット
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/kyoshutsu/ideco.html

・iDeCoは運用益に対して税金がかからないだけでなく、掛け金が所得から控除される

・ 受給時に所得控除を受けられるなど60歳以降の受取時も税制優遇

iDeCoの限度額と期間

前述したように、あなたの状況によって掛け金の限度額は変わります

参考にiDeCoの掛金額を以下の表に示します。

iDeCoの最大掛け金掛け金
iDeCoの最大掛け金掛け金

期間は基本的に60歳までで、60歳以降に受け取りが可能となります。

まさに年金ですね。

・iDeCoの最大掛け金は職業や他の年金の加入状況により異なる

iDeCoの始め方

iDeCoの始め方ですが、金融機関を通して年金機構申し込みを行います。

個人で準備する書類は難しいことはないのですが、事業所証明書(勤務先に記入してもらう)があるため、少しハードルが高いです。

詳しい申込方法は意外と簡単!iDeCoの始め方 ~iDeCo申し込み方法を解説~をご確認ください。

・iDeCoの申込には事業所証明書(勤務先に記入してもらう)があるため、少しハードルが高い

iDeCoはデメリットもある

一石三鳥のiDeCoですが、注意すべきデメリットもあります。

①60歳まで積立金を引き出すことはできない

原則60歳までの引き出しはできません。必然的に余裕資金がある方が始めやすくなります。

生活費が現時点でカツカツだという方には向かないです。

積立NISAを満額使ってもまだ余裕があるという方はiDeCoで積立がおすすめとなります。

②金融機関に支払う手数料がある

初回手続きに3,000円程度、口座管理手数料に月200円程度、受取の際の振込手数料400 円程度。

金額は少ないですが、初回と定期的に手数料がかかります。

ただし毎年の節税効果を考えるとそれだけで十分賄えるので過度に気にしすぎるのはよくないと思います。

③始めるのに事業所(勤務先の証明)が必要でハードルが高い。

これが結構大きいです。

勤務先の証明が必要なのですが、会社によっては担当部署が分からない、そもそも担当部署がない、証明書の記入を渋られるなどといったところもあるようです。

iDeCoのデメリット

  1. 60歳まで積立金を引き出すことはできない
  2. 金融機関に支払う手数料がある
  3. 始めるのに事業所(勤務先の証明)が必要でハードルが高い。

ジュニアNISA: こども名義で投資、投資で得た運用益が非課税となる

赤ちゃん

こどもがいる方はやるべき、非課税制度

20歳未満の子どもが利用できる非課税制度です。

投資で得られた運用益に対して税金がかからないのはつみたてNISAやiDeCoと同様です。

つみたてNISAより対象が広く、投資信託の積立だけでなく、個別株やETFの購入もできます。

子どもの将来のための長期投資であれば、インデックス投資信託やETFがおすすめです。

・ジュニアNISAは20歳未満の子どもが利用できる非課税制度で投資で得た運用益が非課税

ジュニアNISAの限度額と期間

ジュニアNISAの限度額は子ども一人当たり年間80万円です。

対象年内であればまとめて枠を使うことも、月ごとに分割して枠を使うこともできます。

投資可能期間は2023年までの3年間(2021年現在)。

2023年には制度終了が決まっているので、2021年から始めた場合は240万円分投資できることになります。

・ジュニアNISAの限度額は年間80万円/人で2023年まで投資可能

ジュニアNISAの始め方

ジュニアNISAを始めるには、まず親権者(両親など)が口座開設したい証券会社に口座を開設する必要があり、その後、親権者と同じ証券会社の口座を開くことになります。

また、ジュニアNISA口座を持つには、子ども名義の銀行口座も必要となります。

子どもが銀行口座を持っていない方もいらっしゃると思いますのでつみたてNISAの口座開設より手続きとしては面倒です。

子どもの銀行口座としておすすめなのは楽天銀行です。

・ジュニアNISAは親権者と同じ証券会社の口座、子ども名義の銀行口座が必要

ジュニアNISAもデメリットはある

ジュニアNISAのデメリットは、「18歳まで引き出せないこと」といわれてきましたが、2023年に制度が終了することで、2023年以降ならいつでも引き出せるようになります。

一方で、2024年以降の投資はそもそもできないので、期間限定でしか投資できないということがデメリットになります。

また、子ども一人当たり年間80万円と上限が大きいですし、複数の子どもがいるとさらに上限が増え、枠を使いきれません。

・ジュニアNISAは2023年で制度終了。それ以降は投資できない。

番外編:他にもある投資関連の節税

他にも投資関連の節税方法はあります。

株で損失を出したとき

株の損益を給与所得の控除に使うことはできませんが、株で損失を出したときに、株で得たそのほかの利益との相殺はすることができます。

多くの人は特定口座(源泉徴収あり)を使用しているので確定申告は原則不要ですが、確定申告すると得する場合もあります。

・株で損失を出したときは確定申告で利益と損失を相殺

米国株の配当金にかかる税金

米国株で運用益が確定した場合、日本株の場合かかる税金20.315%に加えて米国側の税金10%がかかってしまっています。

これは特定口座の場合、源泉徴収になっているので、やはり確定申告で取り戻さないといけません。

・米国株の税金は確定申告で一部戻ってくる

つみたてNISA、iDeCo、ジュニアNISAを比較

再度つみたてNISA、iDeCo、ジュニアNISAを表で比較してみます。

比較項目 つみたてNISA iDeCo ジュニアNISA
投資金額40万円/年(33,333円 /月)14.4万円 ~ 74.4万円/年
(12,000 ~ 62,000円/月)
80万円/年 x 子どもの人数
(66,666円/月 x 子どもの人数)
投資期間20年60歳まで2023年まで
(子供が20歳まで非課税)
節税効果 投資の運用益投資の運用益
支払い時の所得からの控除
受取時の所得控除
投資の運用益
申込難易度証券口座が必要勤務先の証明書が必要 親・子どもの
銀行/証券口座が必要
制度特有の手数料なし あり
年金基金へ初回約3000円
口座管理手数料月約200円
受取の振込手数料約400円
なし
解約の制限なし60歳まで原則不可 2023年まで不可

・iDeCoは節税効果が大きいが、申し込みのハードルや解約の制限があるので、始めやすいのはつみたてNISA

・ジュニアNISAはそもそも子供がいないとできず期間が限られているので、小さい子どもがいる方のみメリットが大きい制度

・始める順番は現在の年齢や保有現金などによるが、つみたてNISAは始めやすさや長期投資の観点から誰にでもおすすめできる制度

投資関連のおすすめ節税3選!のまとめ

投資関連のおすすめ節税3選
  • つみたてNISA
  • iDeCo(個人型確定拠出年金)
  • ジュニアNISA

始める順番は現在の年齢や保有現金などによるが、つみたてNISAからがおすすめ

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