同じ全世界株式投資信託でもリターンが異なる~投資信託の比較~

投資基礎

以前長期投資で投資信託を買う場合は、インデックスファンドを選択するのが最適解ということをご紹介いたしました。

一方で、投資対象が決まって少しでも多いリターンを得たいけど、同じような投資信託があって違いがよくわからない、どれを選んだらよいかわからない、といった方も多いと思います。

全世界株式に投資したいけど楽天とかSBIとかe-MAXISとか結局中身は同じなんでしょ?

信託報酬で決めればいいんじゃないの?

信託報酬も当然重要だけど、他にもあるんだ。

内容も全く同じというわけではないよ。

違いについて見てみよう。

同じ投資対象の投資信託でもリターンが異なる
  • 目標とするインデックスが異なる
  • 目標とするインデックスからの乖離率が異なる
  • 隠れコストが異なる

同じ投資対象だからと妄信せず、投資信託の内容確認を!

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同じターゲットの投資信託でもリターンが違う

全世界株式とか先進国株式とか投資信託には投資対象がありますが、投資対象が一緒ならリターンも同じだと思いますよね。

でも運用会社によってリターンは異なります

なぜ異なるのでしょうか。 全世界株式の投資信託を例に理由を以下に示します。

目標とするインデックスが異なる

パソコンでチャートを見る女性のイラスト

投資対象が同じなのに目標が違うの?

と思うかもしれませんが、目標とするインデックス指標が異なるのです。

例えば以下の投資信託

  • SBI・全世界株式インデックス・ファンド
  • 楽天・全世界株式インデックス・ファンド
  • eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

SBIと楽天は ”FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)” というインデックスを目標としています。

一方でeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は ”MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)” というインデックスを目標としています。

運用会社目標とするインデックスインデックスの内容
SBI / 楽天FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)先進国24か国、新興国23か国。各国市場の時価総額約90-95%をカバーする。約8000銘柄を対象。
eMAXIS SlimMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)先進国24か国、新興国21か国、フロンティア国25か国。各国市場の時価総額上位約85%をカバーする。約3000銘柄を対象。

目標とするインデックスからの乖離率が異なる

ベアとブルのイラスト

目標とするインデックスが同じでも、その運用方法によって、インデックスからの乖離率が異なります。

つまり乖離率が運用会社によって異なるのです。

例えば先ほどの全世界株式の投資信託で、SBIと楽天は同じインデックスを目標としていますが、直近1年のリターン(2020年7月時点)を見てみると、

SBI :4.97%、 楽天 :5.42% 

とリターンが異なります。

もちろん過去のリターンが良いからと言って、未来もよいとは限りませんが、参考にはなるかと思います。

隠れコストが異なる

見積書のイラスト

隠れコストって?

隠れコストとは信託報酬以外の表に現れていないコストのことです。

信託報酬は購入前に確実に確認できるのでわかりやすいですが、隠れコストは購入時点では分からず、運用報告書を見ないとわかりません

具体的には売買委託手数料有価証券取引税その他の費用となっております。

ここでも、全世界株式で比較してみましょう。(2020年7月)

運用会社信託報酬合計コスト隠れコスト
SBI 0.1102%0.180%0.0698%
楽天0.212%0.261%0.049%
e-MAXIS Slim0.1144%0.170%0.0556%

信託報酬ではSBIが最も安いのですが、合計コストではe MAXIS Slimの方が安くなっています

これが隠れコストの差によるもので、表面コストからでは分かりません。

まとめ|同じ投資対象だからと妄信せず、投資信託の内容確認を

同じ投資対象の投資信託でもリターンが異なる
  • 目標とするインデックスが異なる
  • 目標とするインデックスからの乖離率が異なる
  • 隠れコストが異なる

同じ投資対象だからと妄信せず、投資信託の内容確認を!

同じ全世界株式や、先進国株式、新興国株式などでも、運用会社によってリターンが異なることが分かるかと思います。

投資対象で判断することなく、目標インデックスやの詳細や隠れコストを含めた合計コストを比較してみるようにしましょう。

長期投資を考えると、少しの差が大きな差に変わってしまいます。

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